あゆみ(1983~1995年度)

昭和59(1983)年8月
設立準備
昭和58年夏に郵政省のテレトピア構想、通産省のニューメディア・コミュニティ構想など国の高度情報化構想が相次いで提唱され、全国の自治体に大きな反響を呼び、59年11月にはキャプテンの商用サービスが始まるなど、「高度情報化」、「ニューメディア」は社会的なブームとなりつつあった。
こうしたなか、昭和59年8月30日、兵庫県企画部の呼びかけにより一つの会議が開かれた。現在の協議会の前身となる「兵庫ニューメディア推進連絡会議(仮称)」の設立準備打ち合わせ会である。
参集者は、兵庫県企画部企画参事、商工部産業政策課のほか、中野忠幸(財)社会システム研究所専務理事、武田義孝神戸市調査統計課長、西元正神戸商工会議所企画調査 部長、福田丞志(財)21世紀ひようご創造協会研究調査部長、小西正文(財)兵庫県中小企業振興公社所長、福野輝郎関西ニューメディア研究会神戸支部長など16名である。
この会議では、いくつかの地域で情報化の取り組みが始まっていたが、地域の抱える課題をニューメディアによって解決するためには、個別の取り組みの連携や共同化が必要であり、産・官・学による全県的な情報化の推進組織を創設する必要があることが議論された。
その後、9月5日及び12日の2回にわたって設立準備会が開かれ、組織の目的、構成、事業内容について検討が行われ、新しい推進組織の誕生が日程に登場してきた。
 
昭和59(1984)年11月
「兵庫ニューメディア推進連絡会議」設立
昭和59年11月28日、チサンホテル神戸において、県内の自治体、団体、企業な ど134団体の出席のもと、高度情報社会の到来に対応した県域の情報化推進組織として、「兵庫ニューメディア推進連絡会議」の設立総会が開催された。
冒頭、25の発起人団体を代表して、貝原俊民兵庫県副知事が挨拶、その後、設立趣旨、運営計画が了承され、会長に石野信一神戸商工会議所会頭、副会長に貝原副知事、宮岡寿雄神戸市助役、米花稔神戸大学名誉教授が選出された。
設立総会に引き続き、日本電信電話公社企業通信システムサービス本部副本部長の森田時雄氏、「ニューメディア」編集長の天野昭氏の基調講演、五色町鮎原農業協同組合の「農村CATV」などの事例報告が行われた。
翌12月には、電気通信事業法、日本電信電話株式会社法等が制定され、明治以来100年にわたって電電公社の独占事業であった電気通信事業が自由化され、新たな通信事業者の市場への参入が始まった。この年はわが国の情報通信が発展を遂げていく胎動期であり、協議会は情報化の大きな潮流のなかで、その歩みを記していくこととなる。
ちなみに、この総会で報告された五色町の農村型ケーブルテレビは、協議会設立10周年に当たる平成6年4月に開局した「淡路五色ケーブルテレビ」の前身である。
 
昭和60・61(1985・1986)年度
試行錯誤のなかから
連絡会議は発足したものの、必ずしも順調に活動を展開してきたものではなかった。60年度は各種情報化のシンポジウムの後援は行ったが、自主的な活動はなく、「開店休業」の状態であった。
そこで、61年度には、「高度情報化と地域社会」をテーマに、NTT兵庫支社長の阿部正之氏の総会記念講演会を開催したほか、国土庁、通産省、郵政省、農林水産省、建設省、自治省の担当課長補佐を講師に、各省庁の情報化施策をテーマにセミナーを実施した。また、初めての先進事例調査としてNTT大阪展示センターを視察した。
61年度総会の会員数は100団体であった。事業費は会員からのセミナー参加費を充てており、財政基盤は脆弱であったため、規約を改正し、年4万円の会費を徴収することとした。この会費制の導入についてはさまざまな意見があったが、中野忠幸代表幹事(社会システム研究所)のもと、幹事会を組織し、安定した運営をめざしての第一歩を踏み出すことができた。
 
昭和63(1988)年度
連絡会議から協議会へ
63年度の総会で、前年度の共同研究部会の活動が報告された。その一つが「高度情報化研究部会」の成果である「ひょうごHOLONの構築に向けて」という提言である。
当時、兵庫県では県域の情報化の指針となる「兵庫県高度情報化構想」の策定を進めており、63年3月に中間報告が取りまとめられた時期であった。連絡会議 としても、県の歩調とあわせて、情報化への機運が高まり、引き続き、63年度も継続して共同研究に取り組むこととなった。
こうしたことを踏まえ、総会では産・官・学の力を結集し、より積極的な活動を展開していく趣旨から、「兵庫ニューメディア推進連絡会議」を「兵庫ニューメディア推進協議会」に名称変更することを決定した。
 
平成元(1989)年度
高度情報化構想の提言
元年度は協議会の活動がより大きく展開する年度となった。前年度の研究部会の集大成として、「兵庫県における高度情報化のあるべき姿を求めてーひょうごHOLONの構築に向けて」という報告書をまとめた。
 
(1)共同研究部会
こうした共同研究部会は徐々に軌道にのり、元年度は「ひょうごVAN研究部会」 (座長:得津一郎(神戸大学)、分科会リーダー:堀尾正幸(太陽神戸銀 行)、山本誠次郎(社会システム研究所)、江口靖夫(兵庫県))を設置し、県域のネットワークとしての「ひょうごVAN」の調査研究を行った。
また、「ハイビジョン研究部会」(座長:佐藤毅(NHK))では、図書館、医療分野などでのハイビジョンの活用策について調査研究が進められた。
 
(2)海外視察調査
9月には、25名の参加者を得て、「先進事例に見る情報都市の創造」をテーマに、初の海外視察調査(団長:中野代表幹事)を実施した。視察先は、ヘルシキ ンキ、ストックホルム、ロンドン、モンペリエ、パリのヨーロッパ5か国、5都市で、都市づくりと情報通信の果たす役割など大きな成果を得ることができた。
 
平成2(1990)年度
会員の自主的な共同研究
平成2年度は本格的なケーブルテレビの事業化が開始された年である。9月に県下初のケーブルテレビとなる滝野ケーブルコミュニケーションが、翌10月にはケーブルコミュニケーション芦屋が開局し、各地域のケーブルテレビの先駆けとなった。
一方、県でも、これまでの協議会での共同研究の蓄積を踏まえて、情報通信による地域の活性化をめざした「ひょうご情報通信回廊構想」の策定や兵庫衛星通信ネットワークの整備に着手した。
こうしたことを背景に、2年度の共同研究として「戦略的地域情報化策研究部会」(座長:小西康生(神戸大学)、山本誠次郎(社会システム研究所)、堀尾正 幸(太陽神戸銀行)、中村利男(加古川市)、盛田政敏(ケーシーエス)、田中美生(神戸学院大学)、幸長敏尚(NTT))を設置し、東播磨情報公園都市に つながる「情報関連産業集積都市」のあり方や地域活性化のための情報化戦略について検討した。
「ケーブルテレビ研究部会」(座長:光森史孝(神戸新聞)、副座長:畠山乃生彦(ケーブルコミュニケーション芦屋))では、ケーブルテレビの事業化の機運を踏まえて、 都市部における事業化方策や魅力あるサービスの内容について検討した。
また、「ハイビジョン研究部会」(座長:佐藤毅(NHK))、「ISDN活用研究部会」 (座長:藤田正夫(三菱重工業))、「中小企業ソフトウェア研究部会」(座長:内田和 夫(兵庫工業会))においても、それぞれのテーマに即した研究が行われた。
なお、県の組織変更に伴い、事務局が情報管理課から企画参事(情報通信担当)に移管した。
 
平成3(1991)年度
情報通信による地域づくり
3年度においても、5つの多彩なテーマによる共同研究部会を設置し、それぞれ活発な活動が行われた。また、県下各地域へ情報化の輪を広げていくため、但馬地域で「但馬ニューメディアまつり」を行うなど、情報化の普及啓発事業に本格的に取り組んだ。
こうした協議会の活動の広がりに伴い、財政基盤の一層の充実を図る必要があるため、3年度の総会では会費規程を改正し、新たに口制を導入し、普通会員の会 費は年間一口5万円、最大5口まで会費を徴収することとした。3年度の収入決算額は1168万円、支出は1122万円と1000万円台の規模に拡大した。
 
(1)多彩な共同研究の展開
地域の情報化のニーズを踏まえた情報化策をテーマとした「地域情報化ニーズ研究部会」(座長:小西康生(神戸大学))では、但馬・丹波・淡路地域の情報化 策を考える縦軸分科会(山本誠次郎(社会システム研究所)、木路健(松下電器)、朝田喜一郎(大日本印刷)、吉野恭一(NTT))及び阪神・東播磨・西播 磨地域の情報化策を考える横軸分科会(井内善臣(神戸商科大学)、石井治(神戸ポートキャプテン)、石原淳(加古川市)、北井信一郎(三木市)、堀尾正幸 (太陽神戸銀行))を設置し、各地域でヒアリングを行うなど地域の実情に即した調査研究活動を展開した。
また、「瀬戸内サーフネット研究部会」(座長:光森史孝(神戸新聞))では、前年度のケーブルテレビ研究部会に引き続き、瀬戸内臨海部の都市部におけるケーブルテレビの普及と広域連携について検討した。
「商店街情報化策研究部会」(座長:吉田寛(流通科学大学)、副座長:日向実(NTTデータ通信))では、明石市「魚の棚商店街」を対象に商店街の活性化をテーマとした検討を行った。
さらに、「ハイビジョン研究部会」(座長:隈川聖五(NHK))ではハイビジョンの導入・活用について、「知識・技術の習得研究部会」では、会員の情報通信についての理解を深める研究活動を展開した。
 
(2)第2回海外視察調査
8月には、「10年先を行くアメリカの情報化を見る」というテーマで16名の参加者により、第2回海外視察団(団長:中野代表幹事)を実施した。視察先 は、ニューヨーク、ボストン、アトランタ、オーランド、ダラス、サンアントニオ、エドモントン、バンフなどアメリカ、カナダの各都市であり、情報化の最新 動向をつぶさに調査し、有意義な成果を得た。
 
(3)但馬ニューメディアまつり
地域に根ざした情報化の推進をめざして、10月に豊岡市で「但馬理想都と情報化戦略」をテーマに「但馬ニューメディアまつり」を開催した。
この事業は、協議会としては初の地域情報化イベントであり、ニューメディア社の天野昭氏、長野県川上村の藤原忠彦村長、出雲市総合福祉カードセンター所長 の布野勝己氏らによるシンポジウムのほか、会員企業の協力を得てニューメディア展示会をあわせて実施し、多数の参加者を得ることができた。
 
平成4(1992)年度
ひょうごからの発信
4年度の総会で、石野信一会長に代わって、牧冬彦神戸商工会議所会頭が第2代会長に就任した。
この年度から特定の分野における専門的な研究活動を継続して進めるため、これまでの単年度での共同研究部会から、テーマや活動期間は部会に参加する会員の自主性に委ねるという専門部会を設置することとした。
 
(1)専門部会の発足
初年度は、「知識・技術の習得研究部会」(部会長:田中美生(神戸学院大学))、「ハイビジョン専門部会」(部会長:隈川聖五(NHK))、「ケーブルテ レビ専門部会」(部会長:光森史孝(神戸新聞))、「地域情報化策専門部会」(部会長:吉田寛(流通科学大学))の4つの専門部会を設置した。
 
(2) 全国マルチメディア祭’92inひょうご
11月には、郵政省、兵庫県、神戸市、姫路市、伊丹市、滝野町、(財)電気通信高度化協会とともに、全国的な規模での地域情報化イベント「全国マルチメディア祭’92inひょうご」を開催した。
このイベントでは、「コミュニケーション・ひょうごからの発信」をテーマに、地域情報化サミット、7つの地域情報化フォーラム及び地域情報化フェアを実施 し、文字どおり、全国の各地域に情報を発信し、交流を深めることができた。前年度の「但馬ニューメディアまつり」のノウハウが生かせたこと、企画段階から 多数の会員の協力があったことが大きな成果を生み出すことにつながった。
 
平成5(1993)年度
広域的な情報化の展開をめざして
5年度の総会に引き続き、金子郁容一橋大学教授から「ボランティアのためのメディア」についての記念講演があった。「ボランティア」とは社会的な弱者を助 ける一方的な奉仕ではなく、相互に「与えられる」という関係であり、それを支えるのがネットワークであるという趣旨であったが、このことは後の震災で明らかになる。
なお、前年度から始まった専門部会は、引き続き精力的な活動が展開され、5年度にその成果がまとめられた。
 
(1)ケーブルテレビ専門部会
ケーブルテレビ専門部会では、各地域で相次いで事業化が進展していることを背景に、具体的なテーマのもとにワーキングを設置した。
地域独自の放送サービスのノウハウを交換する「コミュニティチャンネル」(吉本佳功(ケーブルビジョン西宮)、湯本節(日本電気))、ケーブルテレビの相 互の連携を考える「連携化」(永野彰一(姫路ケーブルテレビ)、織田康義(明石ケーブルテレビ))、都市難視聴の解消のための費用負担のあり方を考える 「電障施設」(塩山康雄(松下電器)、三宅俊昭(明石商工会議所)、下山修平(東芝)、藤井吉宣(住友電工)、古庄恵浩(ケーブルコミュニケーション芦 屋)、吉川宗一郎(ケーブルテレビ神戸))の3つのワーキンググループで、それぞれ詳細な研究報告書を取りまとめた。なお、連携化ワーキングの成果とし て、ケーブルテレビの認知度を高める共同PRポスターを作成し、各局に提供した。
さらにこれらの成果は、県が広域的な視点からケーブルテレビの振興方策を明らかにした「ひょうごケーブルテレビ振興計画」の策定にも反映された。
 
(2)地域情報化策専門部会
地域情報化策専門部会では、市町を超える広域的な視点から公共施設の利用案内・予約システムや図書館のネットワークを考える「広域情報ネットワーク分科会」(井内善臣(神戸商科大学)、石井治(三ツ星ベルト)、大内基嘉(NTT)、住吉正光(日本電気)、村田勝(加古川市))や地域の団体等と共同して情 報化の推進方策を考える「Nascent Project分科会」(小西康生(神戸大学)、伊藤駒之(神戸大学)、吉野恭一(NTT)、堀尾正幸(さくら 銀行))、情報化の考え方・進め方の手引きの企画立案を行う「地域情報化ハンドブック分科会」(山本誠次郎(社会システム研究所))の3つの分科会を設置 し、それぞれ月1回のペースで活発な研究活動を展開した。
 
(3)あわじニューメディアまつり
3年度の「但馬ニューメディアまつり」、前年度の「全国マルチメディア祭」に引き続き、地域情報化イベントとして、平成6年2月に洲本市で「あわじニューメディアまつり」を開催した。
メディア・ジャーナリストの金沢寛太郎氏を招き、「まちづくりと情報化」についての基調講演があった後、「情報がつくるふるさと圏」をテーマに、長野県諏 訪広域圏の情報化をリードした広域総合研究所所長の北原弘一氏、全国のケーブルテレビの草分けである北海道池田町企画振興課長の森田勝氏、淡路広域行政事 務組合の中川啓一管理者(洲本市長)、小西康生神戸大学教授らによるパネルディスカッションを展開した。
 
平成6(1994)年度
新たな出発点/設立10周年と阪神・淡路大震災
この年度は、これまでの情報化の歩みを検証し、新たな情報化の展開をめざしていく契機となった二つの重要な出来事があった年である。12月に行った設立10周年記念事業とその1か月後に起きた阪神・淡路大震災である。
 
(1)専門部会の再編
4年度から設置した専門部会のうち、「知識・技術の習得専門部会」は、これまで県内外の先進事例の調査を行ってきたが、今年度から部会方式ではなく、協議 会全体の取り組みとしてセミナーの開催に移行することとした。また、「ハイビジョン専門部会」は「映像メディア専門部会」(部会長:井内善臣(神戸商科大 学))に改組し、ハイビジョンだけでなく、広く映像メディア全般にわたるソフトや技術動向について調査研究を行うこととした。
「地域情報化策専 門部会」では、淡路広域圏(吉野恭一(NTT))、兵庫県商工会連合会(朝田喜一郎(大日本印刷))、但馬長寿の郷(山本誠次郎(社会システム研究所)) の3つの地域・団体と共同した調査研究を行った。このうち、但馬長寿の郷のワーキングでは、加古川地域で先進的に進めている地域医療情報システムの取り組 みに学びながら研究を行った。また、淡路広域圏との共同研究については、郵政省との調査研究とも連携して行い、洲本市市長公室の石原健次郎氏ら地元の各市 町との共同研究を行った。
「ケーブルテレビ専門部会」では引き続きケーブルテレビの普及促進について調査研究を行った。
 
(2)ケーブルテレビの全県的普及
6月に、但馬全域で展開された「但馬・理想の都の祭典」の一環として、関宮町で「ケーブルテレビフォーラムinせきのみや」を県、但馬理想都整備促進委員会など関係団体と共同して開催した。
このイベントでは、「コミュニティメディアとしてのケーブルテレビ」をテーマに清原慶子日本ルーテル神学大学教授による基調講演や町営ケーブルテレビに取 り組んでいる和田幹夫関宮町長、斉藤貢五色町長、藤崎正弘滝野町長のほか、地域住民に開放したパブリック・アクセス・チャンネルを運営する米子市の中海テレビ放送の高橋孝之常務らによるパネルディスカッションを行った。
このフォーラムには約300名の参加者があり、但馬地域をはじめケーブルテレビの全県的な普及をめざして、さまざまな視点からケーブルテレビによるまちづくりについて活発な意見交換を行った。
 
(3)設立10周年記念事業
こうした活動を積み重ねてきた協議会は、設立10周年を迎えることから、これを契機に今後一層の活動を進めるため、12月12日にホテルシェレナで10周年記念事業を開催した。
牧会長、来賓の貝原知事の挨拶の後、会長から今日までの協議会の活動を支え、発展に尽力された吉田流通科学大学教授、中野代表幹事に感謝状が、また地域の 情報化に先進的に取り組んできた加古川地域保健医療情報センター、西宮市情報センター、滝野ケーブルコミュニケションにそれぞれ表彰状が贈呈された。その後、編集工学研究所所長の松岡正剛氏、京都大学教授の北村貞太郎氏の記念講演が行われた。
この記念事業には約200名の参加があり、これまで培ってきた会員相互のネットワークをもとに、さらに一層産・官・学の連携を深め、県域の情報化を進めていく契機となった。
また、記念事業の一環として、前年度の地域情報化ハンドブック分科会での活動成果をもとに、具体的な事例を紹介しながら、地域情報化の考え方や進め方を示した「地域情報化ハンドブック」を発行した。
 
(4)阪神・淡路大震災の教訓
年が明け、新たな活動を始めようとした矢先の平成7年1月17日、突然震度7の烈震が兵庫県南部地域を襲った。6千余名の命を奪い、未曾有の災害をもたらした阪神・淡路大震災である。
県民、企業、行政では懸命な復旧が進められ、街の至るところにガレキが残る2月28日、県民会館の一室に小西、光森、井内の各専門部会長のほか、畠山乃生彦(こうべケーブルテレビ)、堀尾正幸(さくら総合研究所)、山本誠次郎(社会システム研究所)、幸長敏尚(NTT)の各氏が集まった。
被災地の情報化推進団体である協議会としても、復旧・復興をめざして積極的な活動を行おうという使命感のもと、情報通信の分野での被害の把握や課題を検証し、震災からの教訓を踏まえて今後の情報通信のあり方について提言を行っていくことが議論された。
このため、各専門部会の活動はいったん休止し、3部会が合同して「災害時における情報通信のあり方」に関する調査研究を進めることとした。3月7日に第1回合同専門部会(座長:小西康生、副座長:井内善臣、光森史孝)が開催され、精力的な調査研究がスタートした。
 
(注)会員氏名は敬称略。所属は当時の所属